我々は甘かったのか、技術者がネットの自由を守る闘い

サーチマン佐藤です。
こんにちは。

昨日、1月15日の読売新聞に、
我々IT技術者にとって、
(いや、一般の人にとっても)
衝撃的なニュースが掲載されていましたね。

【中国「百度」のアプリ、無断で情報送信】

要するに、
中国(のこの会社)が提供する
アンドロイドアプリを入れると、
アナタのスマホの中にある情報が、
Wi-Fiに繋ぐだけで、
勝手に抜き取られてしまう、と。

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※業界用語では、
それを「バックドア」と言います。

後で出てきますので、
「バックドア」は頭の片隅に入れてくださいね。
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これに対して、中国の会社は
「事実無根の言いがかり」と、
猛反発しています。

・・・・いつものパターンか?(苦笑)

それにしても、困ったものです。

このアプリの真偽はともかく、
この中国の会社は、
昨年秋には、超ド級の問題を
(確信犯的?に)起こしましたね。

ご存知ですか?

IT技術者なら、絶対に知っておいて欲しいですが、
我々は、例えばアンドロイドアプリを開発する時、
開発環境を作りますよね。

その開発環境は、
まあ、デファクトスタンダード的なものはありますが、
色んな会社が、
色んな開発環境を提供しているので、

アナタの現場でも、
「開発環境は、何にする?」って、
ふつーに会話するでしょ。

で、普通、その(開発環境の)選定は、
使い勝手や、デバッグのしやすさ、
生産性の高さを、検討すればよかった。

・・・・今までは。

しかし、今後は、
「そもそも信頼できるのか?」
も検討すべき。

何故なら、
この中国の会社が提供した
アンドロイド開発環境には、

確信犯的?に、
「バックドア」機能が仕込まれていていた。

どういうことか?

つまり、この開発環境を使って、
アナタが普通にアプリを作ったつもりでも、

そのアプリには、
「バックドア」が入ってしまうのである。

想像もできない悪質な、
超ド級の問題。

冗談じゃないでしょ!!

もちろん、その中国の会社は、
「バグであって、意図は無い」と言っていますが、

トレンドマイクロの分析を読むと、開発環境に、
「バックドア」機能のソースが、埋め込まれている。

やっぱり、確信犯じゃねえの(笑)?

いえ、笑いごとじゃないのです。

我々は、
甘く見すぎていたのかもしれません。

安い労働力、高いモチベーション、
そして大きな市場。

目先の利益に飛びついた結果、今、
巨大なしっぺ返しを食らっているのかもしれません。

インターネットは自由。
そして、実力の世界。

誰もが自由に発信し、自由に開発者になれる。

既存の世界を打ち破り、より自由な発想で、
より便利なサービスを提供したものが、成功する。

学歴もコネも国籍も、貧乏も金持ちも関係ない。

ガレージで起業しても、
勉強すれば勝てる。

しかし、卑怯や不正をやってはいけない。

こんな無茶苦茶なことやれば、
いつの日にか、

ネット発信は登録制
開発者は許認可制

そんな規制が出来てしまう可能性だってある。

(インターネットの)
自由がなくなってしまう。

私は、それを恐れる。

自由を担保するのは、
「やってはいけない」ルールを、
我々が自主的に守ること。

しかし、いくら我々が頑張っても、
一方で、
「まさか」と思うような悪質な人(国)がいる。

今後、我々は、ますますモラルを高め、
価値観を共有する人と連携し、
そんなルールを破る人(国)との闘いが
続くのかもしれない。

技術者として、
日本をいい国にするため、

お互いに、
気を引き締めていきましょうね。

ではでは、
またお会いしましょう。

ありがとうございました。

●追伸
このメルマガは、
アナタが一緒に仕事したいオフショアの国はあるのか?
に続きます。